-吟楽のまとめ-

あらゆる違いを飛び越え皆の伝統文化となれる鍵を求めて。
かたちを超えて普遍的なものに言及し、ある機能を持つ文化という有用な装置をたてる。
名称よりも実が大事ですね。

視点として、全ては身体表現と言える。
身体で感じるプロセスを経て動くという点で。岡潔氏曰くをみても数学ですら。
運動神経とか柔軟性とか、やるとかやめるとかいうものではなく、既に常に生涯やっていることでしょう。
また、身体の概念を拡張すれば、非生物もその身体の表現をしていると言える。

身体表現そして吟楽のポイントとして、吟味、味わうだけで心身は動いて繋がる。
味わうだけで既に心身は動き、ある表現は終わっている。
味わうことを入口とし、精侭(しょうじん)が表れ、人を薫する。吟楽精侭薫。

姿勢として、開放性のある自明の理に基づき、排他的思考のある人とも議論せずにも共有できることを基準とする。

これによって生の全てを吟楽として文化化し、小さな物語や大きな物語を、更なる秘められた物語へと深化させることが出来る。
例えば先のフィンランドでの他者企図の詩劇も、徹底して吟味する私だけをとれば「吟楽 詩劇 ○○」となっているし、
吟楽 能楽 翁
吟楽 白鳥の湖
吟楽 交響曲第九番
吟楽 We Will Rock You
吟楽 ファッション
吟楽 洋食
吟楽 建築
吟楽 視覚メディア
吟楽 呼吸
吟楽 歩行
吟楽 日常
というふうに全てにおいて可能な構造になる。

吟楽作品『一矢』は、全てを失ってなおその手に残るものをポイントとし、吟楽そのもの、純粋な素体を示そうというもの。
こうしたものが人間だけでなく他の存在にも何か波及できればと、そこまで思いつつ。