ゆっくり

キレの限界というものがある。

とかくキレを追求する方向に行きやすいけれど、キレは有限のものだから。
老衰すれば衰えていくし、筋繊維自体の瞬発力の限界値はキューバ方面の黒人系が最高であったりと遺伝子段階で決まっている。 

対して、ゆっくりの世界の変化のバリエーションは無限で豊かだ。
それは能の幽玄、また吟楽の精侭の一端としてひらかれる代表的な領域。

ゆっくりを競う競技があったっていいのではないか。