ルーツⅤ/奈良・万葉〜山の辺の道
歴史の厚みのためか、気負いの抜けた清らかなものを土地の人に感じられることが多いように思った。
日本という邦のすがたの始まりの地、仏教伝来の地と最古の寺院・飛鳥寺を擁する飛鳥京跡、明日香村では石舞台を吟味。
周りを修験の山に囲まれて。
最古の神社として山自体を神体と位置づけ祀る、大神神社にて三輪山に合掌。
万葉の句が詠まれた山の辺の道に分け入り、朝の山裾の気が濃いことにまほろばを感じた。
その匂い立つ湿潤は北国とは違う。北国は雪が融けて洗い流される自浄作用があるから、土地に染みついた匂いというものが年を跨ぐことはない。
神さびた石上神宮も参詣。
初代天皇・神武天皇の陵墓にも合掌。
藤原京跡を通り、最古の木造建築・法隆寺へ。
平城京跡を眺めてから、ならまち方面へ。聖武天皇陵に合掌。
私の祖先の桓武天皇の頃に大きな勢力を誇った元興寺には飛鳥時代からの瓦が現役であり、東大寺含め今日作られたかのように見紛う宝物達が、ゆうに千年を飛び越えてやってくる。
この五重の塔をあなたも見たのだな。そう思った。
春日大社を通り、高畑地区など見ると文人が愛した風情がよくわかる。
柿の葉寿司など見事な古都の寿司に舌鼓、折角の菩提もとの酒も旅疲れで一合を飲みきらず、半分は土地に捧げて。
ありがとう、奈良。
この地で日本人と言われるようになったものの形成の、一つの奥底を見たような気がする。
地球人類の中での、日本人といわれるものの独特さとその位置を。
ある観点では、日本人というのは本来、自然人という姿をさしているのではないか。
まだ礼賛できる実状でもないし、長い時間の上では色々なことはあったけれど、自然人を志向していた。
いま宇宙時代に向けて、アイヌや琉球と縄文、ハワイアンやネイティブアメリカ、インドやアフリカと太古へも訪ね、自然人の大成をみたい思いが湧き立つ。
日本という邦のすがたの始まりの地、仏教伝来の地と最古の寺院・飛鳥寺を擁する飛鳥京跡、明日香村では石舞台を吟味。
周りを修験の山に囲まれて。
最古の神社として山自体を神体と位置づけ祀る、大神神社にて三輪山に合掌。
万葉の句が詠まれた山の辺の道に分け入り、朝の山裾の気が濃いことにまほろばを感じた。
その匂い立つ湿潤は北国とは違う。北国は雪が融けて洗い流される自浄作用があるから、土地に染みついた匂いというものが年を跨ぐことはない。
神さびた石上神宮も参詣。
初代天皇・神武天皇の陵墓にも合掌。
藤原京跡を通り、最古の木造建築・法隆寺へ。
平城京跡を眺めてから、ならまち方面へ。聖武天皇陵に合掌。
私の祖先の桓武天皇の頃に大きな勢力を誇った元興寺には飛鳥時代からの瓦が現役であり、東大寺含め今日作られたかのように見紛う宝物達が、ゆうに千年を飛び越えてやってくる。
この五重の塔をあなたも見たのだな。そう思った。
春日大社を通り、高畑地区など見ると文人が愛した風情がよくわかる。
柿の葉寿司など見事な古都の寿司に舌鼓、折角の菩提もとの酒も旅疲れで一合を飲みきらず、半分は土地に捧げて。
ありがとう、奈良。
この地で日本人と言われるようになったものの形成の、一つの奥底を見たような気がする。
地球人類の中での、日本人といわれるものの独特さとその位置を。
ある観点では、日本人というのは本来、自然人という姿をさしているのではないか。
まだ礼賛できる実状でもないし、長い時間の上では色々なことはあったけれど、自然人を志向していた。
いま宇宙時代に向けて、アイヌや琉球と縄文、ハワイアンやネイティブアメリカ、インドやアフリカと太古へも訪ね、自然人の大成をみたい思いが湧き立つ。