日本語に関する見解

ここで主に私の母語である日本語と、いまヒトの公用語とされている英語を引き合いに出して述べさせて頂く。
各々方の考察の一助になれば幸いです。

ポイントとしては日本語の、「自然な身体性」、「手触り感」といったものを、以下の側面に表れているものとして述べる。

■語彙…日本語に漢字があてがわれる以前からある、言葉の音に残るものとして。
事物の一見したかたちの違いをこえて、感触で本質的に通底するものには同じ音があてられている。対して英語は、ギリシャ等からの言葉の借用が多いためか、その心身二元論や理性優位の影響か、一見したかたちの同じものに語源の発展形があてられているために、時折本質的に繋がりのないものにその語があてられているように思われる。また、当初一致していたアルファベット表記と読みの音の不一致という混乱を抱えている。
また、日本語には中庸なる語彙が存在し、その概念が湯川秀樹氏による中間子予言等、科学のブレイクスルーに貢献してきた。

参考文献:
古代から来た未来人 折口信夫/中沢新一/筑摩書房 等、折口信夫関連図書
日本語の科学が世界を変える/松尾義之/筑摩書房
釈尊の教えと現代科学/櫛田孝司/Parade books

■擬音・擬態語…日本語は世界的に擬音の多い言語であり、ものの運動の感触を声で表しているという部分が語彙の中にも生きている。

参考文献:
オノマトピア/桜井順/岩波現代文庫
オノマトペラペラ/読売新聞 英字新聞部 (監修), 水野 良太郎 (編集)/東京堂出版

■語順…英語のSVO型の不自由さ不自然さと、日本語(SOV型が基本)の語順の自由な自然さ。英語を母語とする人でも、ジェスチャーで意思表示してもらうとSOVの順に動くという。
関連して、四人称、無人称のような人称の特異さ。

参考文献:
Susan Goldin-Meadow氏研究/心理学者/シカゴ大学/各種、科学メディア等で参照されたい。